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活動内容

部会長挨拶


医薬化学部会長
巾下 広(小野薬品工業株式会社)

高山廣光前医薬化学部会長の後任として、2019年4月より2年間、日本薬学会・医薬化学部会長を拝命いたしました小野薬品工業株式会社の巾下広と申します。何卒、宜しくお願い申し上げます。

医薬化学部会は日本薬学会で最初に発足した部会で、1991年の創設以来「独創的医薬の創製を目標においた、関連する基礎ならびに応用の分野で研究に携わる部会員の研究発表、知識の交換ならびに部会員相互間および国内外関連学協会との連携の場となり、医薬化学に関する学術の進歩普及、新薬開発研究基盤の充実強化をはかり、もって薬学会、製薬関連産業の発展に寄与することを目的」にユニークな事業や活動を様々に展開してきました。本部会は、現在、1600名を超える部会員と製薬企業を中心とした26機関の法人部会員から成り、34名の部会役員(常任世話人)により運営されています。産学からバランスよく参画いただいている点が本部会の大きな特徴です。

本部会における最大のイベントは2019年度で37回目の開催となる「メディシナルケミストリーシンポジウム」です。例年150件を超える講演・発表と500名を超える参加者によって、医薬品創製を化学の視点から議論するシンポジウムとして「医薬化学に関する学術の進歩普及、新薬開発研究基盤の充実強化」に貢献することを目的としています。また、地域の創薬化学研究の活性化と若手研究者の育成を目指した合宿形式のセミナー「創薬懇話会」(年1回、参加者約80名、講演等約10件)の開催、そして創薬を志す大学生・大学院生を対象に製薬企業で活躍する研究者が貴重な経験を講義する「創薬人育成事業」(全国8地域で年約20回)の開催を通して、次代を担う研究者の教育と育成にも力を入れています。さらに、年4刊を発行している部会誌「MEDCHEM NEWS」では、新薬開発研究の最前線、創薬に携わる研究組織の紹介、医薬化学関連分野のオピニオンリーダーによる巻頭言、話題となっている創薬研究テーマに関する特集などの記事を掲載し、部会員への情報提供誌として極めて重要な役割を果たしています。

国際交流活動としては、アジア医薬化学連合(AFMC)の支援(AFMCの国際医薬化学シンポジウム:AIMECSの開催)を中心に、日独、日中、日韓、日豪などの二国間合同シンポジウムの開催を支援しています。また、創薬の発展に寄与する研究成果を挙げた研究者に「医薬化学部会賞」(2件以内/年)を授与するとともに、メディシナルケミストリーシンポジウムで授賞式と受賞講演を行っています。このほか、日本薬学会の「日本薬学会創薬科学賞」の選考や「創薬セミナー」の開催支援、更には日本化学会の医農薬化学ディビジョンとの連携なども行っています。

創薬の流れを大まかに振り返ってみますと、感染症から生活習慣病へと治療対象が変わり、また天然物やワクチンから化学合成品(低分子医薬)へと治療モダリティ(治療手段)も変化してきました。更に、分子生物学の進歩に伴い、自己免疫疾患やがんなどの難治性疾患に対する有効な抗体医薬や分子標的薬が登場し、人々の健康と福祉の向上に大いに貢献しています。しかし、未だに有効な治療法がない難治性疾患も数多く存在しています。また、治療から予防・診断・治癒へと医療ニーズが変化しつつあるとも言われています。難治性疾患の治療や医療ニーズの変化に応える形で、化学をベースに創薬に挑戦する医薬化学研究者が活躍できる場は拡がっています。優れた有効性と安全性を示す低分子新薬の創製において医薬化学研究者が中心的な役割を果たすことは言うに及ばず、例えば、抗体医薬の機能を強化する新規な化学修飾技術の開発や細胞治療が抱える技術課題を克服する新たな技術の開発まで拡がるのではないでしょうか。本部会は、化学を知識・技術ベースとして画期的医薬品の創製に貢献する人材の育成と産学連携による日本の創薬力強化を目指した事業や活動を今後も行ってまいります。

幕末の動乱期に明治維新を成し遂げた志士のごとく、従来の固定概念や所属する企業・大学といった既成枠に縛られることなく、一人ひとりが新薬を待つ患者さんを想い、自らの考えを熱く交わし、斬新なアイデアを育む場としてメディシナルケミストリーシンポジウムや創薬懇話会、創薬人育成事業、MedChem News等の事業や活動を医薬化学部会常任世話人会の先生方と一致団結して運営いたす所存でございます。部会員と法人部会員をはじめとする皆様方の常々のお力添えが何よりも活動の原動力になります。今後ともご支援、ご指導、ご鞭撻の程、宜しくお願い申し上げます。

部会の目的

本部会は、独創的医薬の創製を目標に、関連する基礎ならびに応用の分野で研究に携わる部会員の研究発表、知識の交換ならびに部会員相互および国内外関連諸団体との連携の場として、医薬化学に関する学術の進歩普及、新薬開発研究基盤の充実強化をはかり、もって薬学会、製薬関連産業の発展に寄与する。

資料参照

日本薬学会 医薬化学部会 歴代部会長

年度 部会長 所属
令和1 2019 15 巾下 広 小野薬品工業株式会社
平成30 2018   高山 廣光 千葉大学大学院薬学研究院
平成29 2017 14 高山 廣光 千葉大学大学院薬学研究院
平成28 2016   上野 裕明 田辺三菱製薬株式会社
平成27 2015 13 上野 裕明 田辺三菱製薬株式会社
平成26 2014   宮田 直樹 名古屋市立大学大学院薬学研究科
平成25 2013 12 宮田 直樹 名古屋市立大学大学院薬学研究科
平成24 2012   近藤 裕郷 塩野義製薬株式会社
平成23 2011 11 近藤 裕郷 塩野義製薬株式会社
平成22 2010   藤井 信孝 京都大学大学院薬学研究科
平成21 2009 10 藤井 信孝 京都大学大学院薬学研究科
平成20 2008   高柳 輝夫 第一三共株式会社
平成19 2007 9 高柳 輝夫 第一三共株式会社
平成18 2006   橋本 俊一 北海道大学大学院薬学研究科
平成17 2005 8 橋本 俊一 北海道大学大学院薬学研究科
平成16 2004   仲 建彦 株式会社武田分析研究所
平成15 2003 7 仲 建彦 株式会社武田分析研究所
平成14 2002   杉浦 幸雄 京都大学化学研究所
平成13 2001 6 杉浦 幸雄 京都大学化学研究所
平成12 2000   小林 利彦 日本イーライリリー株式会社
平成11 1999 5 小林 利彦 日本イーライリリー株式会社
平成10 1998   池上 四郎 帝京大学薬学部
平成9 1997 4 池上 四郎 帝京大学薬学部
平成8 1996   中尾 英雄 ケムテック・ラボ株式会社
平成7 1995 3 中尾 英雄 ケムテック・ラボ株式会社
平成6 1994   廣部 雅昭 東京大学薬学部
平成5 1993 2 廣部 雅昭 東京大学薬学部
平成4 1992   永田 亘 塩野義製薬株式会社
平成3 1991 1 永田 亘 塩野義製薬株式会社

 

創薬ニューフロンティア検討会

メンバー(太字はリーダー)

東日本
青木 一真 第一三共株式会社
石川 稔 東京大学
今西 正史 アステラス製薬株式会社
寺内 太朗 エーザイ株式会社
山下 徹 武田薬品工業株式会社
山野井茂雄 第一三共株式会社
山元 康王 田辺三菱製薬株式会社
西日本
横島 聡 名古屋大学
川野 芳和 大塚製薬株式会社
小久保雅也 小野薬品工業株式会社
鈴木 孝禎 京都府立医科大
田中 大輔 Exscientia Ltd.
津野 真樹 塩野義製薬株式会社
仲 裕一 日本たばこ産業株式会社

活動の目的と基本方針

  • 医薬化学部会の今後の在り方に関して常任世話人会に建設的な提案
  • メディシナルケミストリーシンポジウム(MCS)や創薬懇話会などへの話題提供
  • 大学で何を学生さんに伝えるべきか企業目線で助言
  • 創薬人育成事業や MEDCHEM NEWS また他の部会や学会との連携に関し助言